DIYでL型デスク作り。サンディングとオスモ塗装でツルツルに!

DIYでつくる無垢板デスク

こんにちは、独立開業したばかりの建築家、紅です。

事務所を構え色々と準備をしている最中なのですが、仕事用のデスクをDIYで作ってみたところ思いのほか満足のいく仕上がりになったので紹介したいと思います。

実はDIYに関心が薄い方なんですが・・・

目次

最初は既製品のデスクを使っていました

仕事をする上でPCを置くデスクは一番最初に必要な家具なので、とにかく急いでネットで購入しました。

僕はPCの左側に資料などを置いて作業をするのでL型のものを探したところ、良さげなのを見つけました。
デスクを2つ並べてもよいのですが、それだと体の向きを変えるときにデスクの脚がジャマになります。
コーナーの内側に脚がないことがこのデスクの良いところです。

最初に買ったデスク
32インチのモニターをエルゴトロンで浮かせてます

天板がメラミンの木目調で、値段のわりには悪くない。
・・・ですがどうしても気に入らない点があるのです。それは、

天板の高さが74cm

日本のデスクの標準的な高さは70~72cmなので74cmは高めですね。
買うときに一瞬迷ったのですが、L型のデスクで見た目が好みでかつお手頃価格で、となるとなかなか条件をすべて満たすものはなく、高さについては目をつぶることにしたのです。

しかし、実際に使ってみるとやっぱり高い・・・

仕方なくホームセンターでスノコを買って足乗せ台にしました。上の写真にちらっとうつってますね。

足が短けえんじゃねーの? とかいうツッコミはナシでお願いします・・

しばらくこれで使ってみたのですが、椅子のキャスターがスノコにぶつかったり、結構ストレスなんですね。
脚を切るとかも考えたんですが、スチール製の脚6本をきっちり均等に切る自信もなく。

自分でデスクを設計してみる

もう我慢の限界!というところで自分の思い通りにするにはやっぱり自分で設計するしかないと思い至り、
家具の設計だっていままで仕事でさんざんやってきたんだから、なんとでもなるだろう。

一番長くいる場所だし、ここは妥協せず少しくらいお金がかかっても後悔しないモノにしようと、天板には床のパイン材に色味が近いもので堅さのある広葉樹、無垢のブラックチェリーを使うことを決めました。

家具職人に発注すればウン十万することは分かっていたので、大工さんが通常の工具で作れるよう、引き出しなどの複雑な細工はなしにして天板と脚だけのシンプルな構成で考えました。

ところがいざ見積りを取ってみると製作費と塗装費でざっと20万くらいに。

うっすら予想はしていたけど、独立したばかりでまだ仕事もロクにない僕には贅沢すぎるお値段デス・・

仕方なくDIYでつくることに

冒頭にも書きましたが、DIYはあまりすすんでやる方ではありません。

ふだん工事現場で職人さんの仕事を間近で見てるのである程度の知識はあります。
道具も父が色々持っているので揃っています。手先も器用な方じゃないかと思います。

でも好きか嫌いかと言われると、嫌いではないけど別に好きでもなく、要は興味がないんです。

しかし今回は背に腹は代えられない、ということで重い腰を上げることにしました。

いくら知識や道具があると言っても、職人と同じクオリティではできません。
職人の仕事は近くで見ていると簡単そうに感じるんです。
これくらい自分でもできるんじゃないかと思えるくらいに・・

しかしそれは大きな勘違いです!!

実際にやってみると分かります。
職人は素人では難しいことをいとも簡単に、それこそ息をするようにやるのです!
自分で手を動かしてみると職人の凄さが身をもって分かります。

なので自分でもできるレベルのものを作ることにします。冒険はしません。そこで、

天板と脚を買って組み立てる。

これだけです。しょせん素人にできるのはこれくらいです・・

材料を買う

脚は黒いスチールのものにしたかったのですが、幸いなことにちょうど良いものがすぐに見つかりました。
四角いものと一本足のものを2つずつ使います。

テーブル脚 アジャスター付 角脚 高さ67.5cm奥行43cm ブラック(2本セット)鬼目ナット デスク 薄型 脚

そして天板の方はこちらのお店で購入しました。

岡山県にある老舗の材木店がネットショップをやっていて、注文通りに加工したものを配送してくれます。
サイズだけでなく、面取りの指示などかなり細かい注文までできるのが素晴らしい!

今回はブラックチェリーの無垢幅ハギ材を注文、面取りは3R指定ですが、L型に組むため天板同士が接する部分だけ面取りなしにしてもらいました。

実はこちらのお店は塗装までしてくれるのですが、あえて無塗装で注文。その理由は後ほど・・

いよいよ製作開始!

木くずが飛んだり、塗料の臭いなどがあるので自宅の庭で作業です。

まずは脚を付けるための加工を行います。
最初に天板の裏面に鬼目ナットを埋め込むための下穴をドリルで開けました。

穴あけ

ここでいきなり失敗です

表面に貫通

なんとドリルの刃先が天板を貫通して表側に穴が開いてしまいました・・

作り始めなのにいきなり心が折れそうです!!!

あとで何かリカバーする方法を考えよう・・

気を取り直して、鬼目ナットを埋め込んでいきます。

鬼目ナット埋め込み

脚をボルトで固定してみました。遊びがけっこうあるので、わりとすんなり付きました。

脚取り付け
脚を仮とめ
今回は仮どめで、天板を塗装するため外します

オスモ塗装に挑戦

仕事柄、家具の仕上がりは塗装でかなり左右されることは理解しているつもりです。
付き合いのある腕ききの家具塗装職人もいるので依頼するのがベストですが、そこはやはりコスト優先・・

素人でも比較的失敗しにくい自然塗料、その中でも一番ポピュラーなオスモを使います。

さらにネットでいろいろ調べてみると、とても詳しく書いてあるブログを見つけました。

天板を買う前にこのサイトを読んでいたため、無塗装で注文して自分で塗装することにしたのです。

STEP
400番のサンドペーパーで下地処理
STEP
オスモ塗装
STEP
早めに拭き取り
STEP
12時間乾かす
STEP
1500番のサンドペーパーで軽くなでるように仕上げる

サンディング(やすりがけ)をていねいに行うことでただ塗るよりもぐっとクオリティが上がるとにらんだわけです。

まずは400番でサンディング。電動サンダーを使って一気にやります!

400番サンディング

いよいよオスモ塗装。今回は3101番ノーマルクリア―を使います。

オスモノーマルクリア

薄く薄く塗り伸ばしていくのがよいそうです。下の写真は少し付けすぎ。

オスモ塗装

きれいなタオルで拭き取っていきます。ブラックチェリー特有の木目と光沢が美しいです!
少しテンションが上がってきました。

ふき取り

塗りあがった状態で半日放置しておきました。写真は屋外ですが、虫やほこりが付きそうなのでこのあと家の中に入れたのですが、家族から臭いと文句が・・

塗りあがり

家族からの冷たい視線を尻目に、1500番で再度のサンディング。

塗装した後にやすりで削るというのは、塗膜が痛むような気がしてホントに削ってよいのか半信半疑でしたが、軽くなでるだけで表面がツルッツルに! これは驚きました。

1500番サンディング

組み立てと設置、工事完了!

あとは事務所に運搬して組み立てるだけです。

L型に組む

L型に組むのは裏側からスチールのプレートで接続しました。
脚とは違って鬼目ナットではなくビス留めです。

金物で接続

脚もすべて取り付けて、組み立て完了。

脚の取り付け完了

完成しました!!

ブラックチェリーの赤味がかった色合いは経年変化で濃い茶色へと変わっていきます。それもまた無垢材ならではの味ですね。

完成1
完成2

ここまでの作業時間は延べ5時間くらいです。思ったよりスムーズに行ったと思います。

かかったコストは天板、脚、塗料代で8万円くらい。外注する場合の半額以下でできました。
決して安いデスクではないですが、このクオリティであれば大満足です!

PCセッティング完了

 

工程の最初で表面に開けてしまった穴ですか?

上にモノを置いて隠しました。

ちなみに、最初に買った既製品のデスクはリサイクルショップに売りました。

買った人が足の長い方であることを祈ります・・

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